社員に心掛けてもらいたいこと

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 コロナウイルスがこんなにも世界の経済に影響を与えるということは数か月前には読めていなかった。色々なニュースや報道を見ていく中で、コロナウイルスが世界経済に及ぼす悪影響についてとても危機感を抱いた。これから関与先、特に飲食業はとても困るだろうと。

 以前、娘や孫たちを連れて寿司を食べに飲食店に行った。昼時だというのに、店の中は客が少なくガラガラだった。今から40年以上も前の話だが、そこで一人の男性と出会った。彼は当時18歳でその店で働いていた。長男と同い年だったのもあり、興味を抱いて、名前を聞いた。彼は「丸山」と名乗った。それからずっと付き合いがある。
 今、彼はその店の店長となった。店に行くと、「小林さん、いらっしゃい!」と声を掛けてくれるからそのたびに軽く話をする。「丸山さん最近は大変でしょう?」と尋ねたら、やはりほとんど客が来なくなってしまったようで「今は青息吐息ですよ」と言っていた。それほど客入りが減ってしまったようであった。

 それはその飲食店に限ったことではなくてうちの関与先でも同じである。飲食業だけではなく、あらゆる商売に今後もっと影響が出てくる。そうすると、会計事務所もうかうかできない。「安くしてくれ」、「もっと安いところに頼みたい」という話が今後出てくるかもしれない。
 こういった状況だから「安くしてくれ」というところに対して、「そうはいきませんよ」とは簡単に言えない。もし「はい、わかりました」と答えた場合、その分収入が減る。その減った分の収入をどこで補うかと言うと「新規営業獲得」しかないのである。そうしなければ、社員の給料を抑えなければいけなくなる。そんなことは社員は望んでいないし、僕も経営者としてそんなことをしてはいけないと思っている。

 そんな状態をつくり出さないためにも、社員には経営計画時に「この一年間でこういうことをやります」と決めたことは徹底してやって欲しい。石にかじりついてでも自分で決めたことを決めた通りに100%やってもらいたい。  この状況だからこそ、それが一番大事なのだ。日々、ひしひしと危機感を抱いている。これからますます経済に影響が出てくるから、経営者としてもシビアにしていかなければならない。早く状況が収まって経済が元通りになって欲しいと願っているけれども、僕が願ったってどうしようもないから、社員には、守りではなく攻めの姿勢を心掛けてほしい。

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